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核廃絶へ 国際署名開始 日本被団協 渋谷駅前で呼び掛け

 日本被団協は27日、核兵器を禁止し廃絶する条約の締結を求め、国際署名運動を始めた。東京都渋谷区のJR渋谷駅前で実施した街頭署名活動には被爆者や支援者約60人が参加し、「核兵器なき世界」の一日も早い実現を呼び掛けた。

 国際署名は8月で結成60年となる被団協が提唱し、呼び掛け人には国内外の反核運動を引っ張ってきた被爆者9人が名を連ねる。この日は呼び掛け人の被団協の田中熙巳(てるみ)事務局長が拡声器を握り「私たちと同じような被害を誰にも味わわせたくない。世界の政治を動かすため、賛同の声を寄せてほしい」と訴えた。

 都内のほか千葉、埼玉、神奈川、岐阜など各県の被爆者も駆け付け、買い物客や観光客に声を掛けた。約1時間で11カ国277人の署名が集まった。

 被団協は2020年8月までの条約締結を目指し、運動を展開。国内外の反核、平和団体に連携を呼び掛け、運動を世界に広げたい考えだ。集めた署名は毎年、国連総会に提出する。(田中美千子)

(2016年4月28日朝刊掲載)

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