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被爆者証言 別会場も 来月27日オバマ氏広島訪問見通し 原爆資料館 立ち入り制限に備え

 原爆資料館(広島市中区)は28日までに、5月27日に平和記念公園内で手配していた団体向け被爆者証言の会場を、園外に変更する準備を始めた。オバマ米大統領が、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせて広島市を訪れる見通しが強まっているため。当日は国内外18団体が証言を予約しているが、資料館は代替会場を確保した。

 オバマ氏の広島訪問は、サミット最終日の5月27日が有力視されている。公園内の原爆慰霊碑への献花や演説が検討されているとみられる。オバマ氏の公園訪問が決まれば、園内への立ち入りが制限される可能性が高い。

 当日は広島県外の小中学校の修学旅行生を中心に、いずれも園内にある資料館で11団体、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館で5団体、広島国際会議場で2団体が証言を聞く予定。資料館はここ数日で代替施設を探し、市青少年センター(中区)などを押さえた。

 資料館によると、5月下旬は修学旅行シーズンで、1年近く前から証言を予約した学校もある。資料館啓発課は「対応に苦心している。万が一の場合を考えて早めに準備している」と説明する。

 市内であった外相会合に合わせ、今月11日にケリー米国務長官らが公園を訪れた際、市は公園の一部エリアへの一般の立ち入りを禁止した。(水川恭輔)

(2016年4月29日朝刊掲載)

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