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被爆死画家の写真を遺族へ 竹原出身の手島守之輔 東京時代の25枚

 広島で被爆死した竹原市出身の画家手島守之輔(1914~45年)の写真25枚が2日、同市東野町の遺族に届けられた。親交のあった画家笠井忠郎の孫で、絵画塾経営の次郎さん(43)が札幌市の自宅で見つけ、複写を贈った。

 手島と笠井は東京美術学校(現東京芸術大)の同級生。手島は1945年8月1日に臨時召集されて広島で被爆。その10日後、31歳の生涯を閉じた。

 写真は、若手芸術家が暮らした東京・練馬の「アトリエ村」などで撮られた。手島は木登りをしたり、寝そべったりしている。彫刻家佐藤忠良、画家荻太郎たちの姿もある。

 次郎さんが昨年末、祖父の作品の整理中にアルバムを発見した。この日は、手島の妹の長男潤さん(64)を訪ね、写真を手渡した。

 潤さんの手元には東京時代の写真はほとんど残っていない。潤さんは「仲間に囲まれ、楽しそうな姿が見られた」と話していた。(山田祐)

(2016年5月3日朝刊掲載)

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