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平和祈り人形を仏へ贈る 安佐北区の西井えみこさん

■記者 有岡英俊

 広島市安佐北区の工芸作家で舞踊家の西井えみこさん(62)が、平和の祈りを込めて作った人形が13日、核保有国のフランスへ旅立つ。折り鶴を手に向かい合う母と子をかたどった作品で、パリの文化施設などで展示される予定という。

 1日、西井さんの工房「かやの家」で、仕事などで日仏を行き来している中区の会社社長神戸陽子さん(39)に自作の詩を添えて作品を託した。

 高さ22センチの人形は、古い蚊帳を再利用する手法で作った。5年前に亡くなった被爆者で母の供養のために8月6日、原爆慰霊碑前で舞った時、出会った親子がモデル。

 神戸さんは以前から西井さんのブログを管理しており、西井さんが慰霊碑の前で舞ったことを知って人形づくりを持ち掛けた。パリ在住の日本人らに協力を呼び掛けて現地で作品を展示。その様子は西井さんのブログなどを通して伝える。

 西井さんは「子どもたちが平和に暮らせる世界にとの思いを込めた。フランスで平和を考えるきっかけになってくれたら」と願う。ブログはhttp://kayanoie.exblog.jp/

(2008年10月2日朝刊掲載)

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