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被爆樹巡り復興に思い 広島市中・東区

 被爆樹木を巡って当時の状況を学ぶフィールドワークが3日、広島市であった。雨が降る中、16人が参加。中区と東区の6カ所の神社や寺にある樹木を訪ねた。

 被爆樹木を紹介する本を書いた作家の杉原梨江子さん(50)=東京都=が案内。禿翁寺(とくおうじ)(中区)では、ウメのえぐれた幹を示し「これほど被害を受けたが毎年春にきれいな花を咲かせる」と紹介した。このほか、被爆した翌春に再び芽吹いたという碇神社(同)のソメイヨシノや安楽寺(東区)のイチョウなども巡った。

 被爆建物を保全する市民団体が主催した。西区の大学院生岸本理紗子さん(23)は「樹木は後世に被爆の記憶を伝えている。生命力に感動した」と話していた。

(2016年5月4日朝刊掲載)

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