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折り鶴で描く はらさんの絵 三次市君田の美術館 あす披露 「母への愛 感じて」 

「原爆の子の像」の2万羽活用 制作半年

 三次市君田町の詩画家はらみちをさん(87)の母親への温かい思いをつづった絵を、平和記念公園(広島市中区)の原爆の子の像に手向けられた折り鶴約2万羽を使って再現した作品ができた。同町のはらみちを美術館開館10周年に合わせて、同町の君田折り紙博物館の赤木賢治館長(74)たちが制作。8日、同美術館で披露する。(野平慧一)

 再現したのは、はらみちを詩画集「お母さん」(1981年出版)に収録の「若草(お乳)」。優しそうなお母さんが木陰の草むらで赤ちゃんに乳を与える図柄だ。

 広島市から譲り受けた、青や緑、黄など約20色の折り鶴を縦約1・6メートル、横約1・5メートルのベニヤ板にのりで貼り付けた。赤木館長と折り紙博物館職員の梅木照子さん(71)が、半年かけてこしらえた。

 赤木館長は「ほのぼのとした母と子の姿を平和の願いが込められた折り鶴で形にした。だれもが抱く母親に対する愛を作品から感じてほしい」と話す。

 作品は、同美術館で8日にある「お母さんの詩コンクール」の表彰式で除幕し、ロビーに飾られる。

 同美術館は2006年4月22日にオープンし、この10年間で約13万4千人が来場した。午前9時~午後5時開館。第3火曜日休館。同美術館Tel 0824(53)7021。

(2016年5月7日朝刊掲載)

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