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広島創生へ若い感性 高校生13人が提案

被爆の記憶 音楽通じた学習会を/頑張る人表彰 地域の魅力再発見

 高校生が地域の課題を見つけ、解決策を考える県主導の学習活動「広島創生イノベーションスクール」の発表会が7日、広島市中区の県庁東館であった。県内13校の生徒13人が平和や地方創生をテーマにしたプロジェクト案を発表し、企業や大学などから約30人が聴講した。(河野揚)

 活動は、県教委が経済協力開発機構(OECD)などの協力を得て昨年7月に始めた。生徒たちは4グループに分かれて住民や有識者と交流し、課題を設定。自分たちにできる活動を探ってきた。

 発表会では各グループが課題解決のプランを披露し、参加者に協力を求めた。東広島市の県立広島高2年井上つぐみさん(16)たちは被爆の記憶の継承を課題とし、「音楽などを通じて中高生が気軽に参加できる学習会を開きたい」と提案した。

 尾道市の尾道北高3年藤井崇史さん(17)たちは、福山、尾道両市の若者人口の減少に着目。地元で頑張る人を高校生が表彰して情報発信する活動で、地域の魅力を再発見してもらう案を紹介した。

 発表を聞いた大野石油店(中区)の大野徹社長(61)は「古里のことを一生懸命考える姿勢が頼もしい」と感心していた。

 生徒は今夏、ハワイで現地の高校生と意見交換を予定。国際的な視点も取り入れ、各プロジェクトを実行していく。

(2016年5月8日朝刊掲載)

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