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原爆や戦争の学習 「被爆者から」66% 広島市教委調査 小4~6年回答

 広島市教委は、被爆70年の昨年11、12月に市立学校でした平和に関する意識調査の報告書をまとめた。「広島への原爆投下や戦争を誰から教わったか」との質問に小学4~6年生の66・5%が「被爆者から」と答えた。前回2010年から14・3ポイント上がった。

 中学生は68・7%で前回から横ばい、高校生は74・0%で2・3ポイント増。市教委は、各校が計画的に「被爆体験を聴く会」などを設けているため、と分析する。一方、祖父母から教わったのは小中高生とも30%台に下がり、「祖父母の世代も50、60歳代で体験を語れる人が減っているからではないか」とみる。複数回答で最も高いのは学校の教員だった。

 調査は5年おきにしている。小学4~6年生が全8区から3校ずつの計24校2091人、中学生は同2校ずつの計16校1457人、高校生は市立全8校777人を対象にした。

 米国が広島に原爆を投下した日時を正確に答えた小中高生の割合は2月の市議会で先に公表し、いずれも過去最高だった。市教委指導第一課は調査を踏まえ、「平和教育の充実を図り、被爆者の体験と思いを継承したい」としている。(渡辺裕明)

(2016年5月9日朝刊掲載)

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