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きょう鹿児島出港 呉市の戦艦大和潜水調査船

 呉市が派遣する戦艦大和の潜水調査一行が10日、鹿児島市の鹿児島谷山港を出港する。調査船で大和の沈む長崎県五島市の男女群島の南約176キロを目指す。

 9日は、調査を引き受ける深田サルベージ建設中国支社(呉市)の調査船「新日丸」(697トン)が同港に着いた。オペレーターが、無人潜水探査機を点検。ラインレーザーの幅やカメラの写り方などを確認した。

 無人潜水探査機は、縦3・02メートル、横1・8メートル。6台のカメラとレーザーを搭載する。船上からオペレーターが遠隔操作する。

 1985年と99年にテレビ局などが大和の潜水調査を実施したが、いずれもアナログ映像。今回は初のデジタル映像による撮影で、海底約350メートルに沈む戦艦大和のより詳細な姿が明らかになることが期待される。レーザーを使って、菊の紋章や船体の大きさの計測を試みる。

 計画では、調査船は10日午前に出港。11日午前に調査海域に到達し、船上で慰霊祭を実施したのち調査を始める。おおむね10日間。映像の一部は、速報版として7月中に呉市のくれ絆ホールで公開。その後、解析映像を同市の大和ミュージアムで公開する。(今井裕希)

(2016年5月10日朝刊掲載)

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