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「1945原爆と中国新聞」連載へ 創刊120周年特集 24日から7回 

 中国新聞は創刊120周年(5月5日)を迎えるに当たり、特集「1945原爆と中国新聞」を朝刊で7回掲載し、同名番組を制作してケーブルテレビの「ふれあいチャンネル」で放送する。掲載と放送はともに24日から。番組は、中国新聞ホームページでも発信するとともに、DVD化して図書館や学校に贈り「平和教材」として役立ててもらう。(編集委員・西本雅実)

 1945年8月6日の原爆被害により、広島市上流川町(中区胡町)にあった本社は全焼し、100人を超す社員が死亡した。未曽有の事態の中で、生き残った社員らは新聞の発行に動き、大阪や、門司と小倉(北九州市)、松江市の各新聞社で代行印刷された紙面を被爆3日後の9日付から届けた。

 さらに温品村(東区)へ疎開させていた1台の輪転機を回して9月3日付から自力発行を再開した。だが、広島県内で約2千人の死者が出た枕崎台風で同月18日から再び停止に陥る。それでも焼け残った本社で11月5日付から印刷を再開し、救援と復興を訴えた。

 特集と番組は、報道機関の被爆と再出発に焦点を当て、ヒロシマ報道がどのように始まったのかも伝える。壊滅した広島を最も早く収めていた日米の映像など貴重な記録も紹介する。

 紙面掲載は24日から5月5日までの毎週土曜日に朝刊1ページ。放送は各回15分。「ふれあいチャンネル」から同じ開始日で1週間ずつ放送する。

(2012年3月20日朝刊掲載)

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