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「核なき世界へ国際的機運を」 岸田外相 オバマ氏広島訪問へ

 オバマ米大統領の広島訪問決定を受け、岸田文雄外相は10日夜、外務省で会見し「心から歓迎したい。核兵器のない世界をつくっていく国際的機運を盛り上げる上で歴史的な訪問になる」と評価した。広島市ではオバマ氏に同行する考えも示した。

 岸田氏は訪問の意義について「犠牲者を慰霊し、核兵器のない世界を目指すとの明確なメッセージを発することになる」と強調。「日本政府も共に、現実的、実践的な取り組みを進めなければいけないとの思いを新たにした」と力を込めた。

 また昨年5月、核拡散防止条約(NPT)再検討会議が最終文書の採択ができずに決裂したことに触れ、「国際的に核軍縮の機運がしぼんでいる」と指摘。その上で、オバマ氏の訪問が「反転攻勢に転じるきっかけになると期待している」と述べた。

 中区の原爆資料館訪問などの具体的日程については「これから調整する」とし、オバマ氏には「(原爆被害の実態を)目と心で見て感じてほしい」と期待した。

(2016年5月11日朝刊掲載)

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