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白菊ささげ戦没者追悼 周南で式典 500人が参列

 山口県周南市主催の戦没者追悼式が10日、同市徳山の市文化会館であった。家族や友人が戦地で亡くなったり、徳山空襲の犠牲になったりした約500人が参列した。

 木村健一郎市長が「戦没者の古里への思いをくみ、住んでよかったと思えるまちづくりに努める」と誓った。市連合遺族会の大川勝也会長(73)は「戦争の悲惨さと平和の大切さを後世に伝えていく」と力を込めた。

 参列者は献花台に白菊の花を手向け、手を合わせた。兄の鬼武肇さんが旧満州(中国東北部)か旧ソ連で戦死した同市八代の大中良子さん(90)は「私が元気でやってこられたのは、天国から兄が見守っていてくれたから。安らかに眠って」と目を潤ませた。

 追悼式は2007年から、1945年の徳山空襲で最初の爆撃があった5月10日に開かれている。市によると先の大戦で4500人を超える市民や市出身者が命を落とし、このうち2度に及んだ徳山空襲で計約千人が亡くなった。(高田果歩)

(2016年5月11日朝刊掲載)

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