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オバマ氏5・27ヒロシマへ 外国人・長崎犠牲配慮を 広島市長 核廃絶 前進求める

 広島市の松井一実市長は13日、オバマ米大統領が27日の広島訪問時に発信するメッセージについて、原爆で外国人が犠牲になった事実や長崎の原爆被害を受け止めた内容が盛り込まれるよう期待感を表明した。核兵器廃絶を進める機運づくりへ、国内外の賛同をより多く得られる訪問にすべきだとの認識がある。

 松井市長は記者会見で、原爆投下時、広島にいた朝鮮半島出身者や米軍捕虜に触れ、「(国籍にかかわらず)多くの犠牲者が出た原爆投下という行為を受け止め、核兵器の廃絶へ一歩を進めると言ってほしい」と強調した。

 ホワイトハウスは、広島でオバマ氏が「核兵器なき世界」を提唱したプラハ演説のような大々的な演説をしないことを明言。松井市長は「核軍縮・不拡散は停滞している。プラハ演説を一歩でも二歩でも進めることを明言してもらいたい」と述べた。

 またオバマ氏が広島滞在中、被爆者と対面する機会を設けるよう外務省に要請する意向を明らかにした。当日の日程を把握できていないとしつつ、4月の外相会合と同様、オバマ氏が訪れる時間帯に平和記念公園(中区)への立ち入りを規制する可能性も示した。(渡辺裕明)

(2016年5月14日朝刊掲載)

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