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吉田被爆者の会解散 安芸高田 高齢化で活動困難

 安芸高田市吉田町の被爆者でつくる吉田町原爆被害者の会が、会員の高齢化などで活動継続が困難として4月に解散していたことが13日、分かった。

 同会によると、全会員7人が出席した4月17日の総会で「会員の高齢化で活動は困難」との意見が出た。同町の原爆追悼碑の保守・管理の担い手にめどが立ったことなどから、解散を満場一致で決めたという。

 同会は1981年に発足。当初約900人いた会員も、2010年には約430人に減少。12年に広島県被団協(佐久間邦彦理事長)を脱会後、数人で毎年、8月6日には同町で慰霊祭を続けてきた、という。

 三原功暉(よしてる)事務局長(72)は「被爆体験を後世に伝えるため存続させたかったが、断念せざるを得なかった」と話す。

 04年に6町が合併した同市では、各町にあった被爆者団体の解散が相次いだ。向原町原爆被害者友の会(向原町)と、解散後、4月に新たに発足した高宮原爆被爆者の会(高宮町)だけとなった。(山成耕太)

(2016年5月14日朝刊掲載)

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