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妹亡くした被爆体験聞く 「同世代の悲劇忘れない」 岡山の岡北中生 広島研修控え

 広島市中区の被爆者細川浩史さん(88)が14日、岡山市北区の岡北中で、2年生164人に原爆で亡くなった妹への思いや体験を語った。17日に実施する広島研修を前に、同校が招いた。

 細川さんは17歳の時、爆心地から約1・3キロの広島逓信局で勤務中に被爆。避難した河原では、大やけどをした中学生が次々と亡くなった。「せめて水を飲ませてあげればよかった」と振り返る。

 13歳だった妹は、爆心地から約700メートルの場所で建物疎開作業中に被爆。「音楽の道に進む夢も砕かれた」と、残された日記や当時着ていた制服の写真を示し、生徒に「伝承者の一人になってください」と呼び掛けた。

 森本純平さん(13)は「自分と同じ年で多くの人が亡くなった。悲劇を忘れず、伝えていきたい」と話した。(持田謙二)

(2016年5月15日朝刊掲載)

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