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タービン取り換え 島根2号機 12月完了予定

 中国電力は16日、島根原発2号機(松江市鹿島町)で発電用蒸気タービン全4基の取り換えに着手したと発表した。2013年3月までに147カ所確認された部品のひび割れは対応済みだが、予防や発電効率向上のためとしている。2号機は再稼働の前提となる国の審査中。12月下旬と見込む取り換え完了まで、再稼働はできない見通し。

 中電によると、低圧タービン3基で蒸気エネルギーを回転力に変える羽根の付け根部分の設計を変更。小さな鋼球を吹き付け材料の耐久力を上げる加工もして、温度や湿度などの特定条件で力が加わると起こる応力腐食割れを抑える。高圧タービン1基も含め、約3%の発電効率向上を見込む。工事費は明らかにしていない。

 2号機は12年1月から定期検査中。低圧タービンでは、応力腐食割れによるひび割れ(長さ1~48ミリ、深さ1・39~9・12ミリ)が見つかり、周囲を削り取る対策をした。中電は13年10月、次回検査以降での取り換えを決定。だが、国の審査終了時期が見通せない中、設計や施工のめどが立ったため取り換えに踏み切った。(秋吉正哉)

(2016年5月17日朝刊掲載)

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