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核なき世界へ行動計画 「青少年平和大使ワークショップ」開始 

 高校生や大学生を中心に、国内外の若者が平和な世界に向けた行動計画を考える「青少年平和大使ワークショップ」が24日、原爆資料館(広島市中区)で始まった。30日まで、同館や国立江田島青少年交流の家(江田島市)で議論を重ね、アクションプランを作る。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)バンコクオフィスと、国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所、広島平和文化センターが初めて主催。イランやバングラデシュ、ウズベキスタン、台湾など海外15カ国・地域と、広島や岡山両県から生徒や学生たち計101人が参加した。

 初日は、広島平和文化センターのスティーブン・リーパー理事長の案内で原爆資料館を見学。続いて、16歳の時、爆心地から約2キロの地点で被爆した松島圭次郎さん(83)=佐伯区=の体験談に聞き入った。ユネスコバンコクオフィスの原子力倫理委員による、東日本大震災で出たがれきの広域処理で、放射性物質が拡散する可能性についての話もあった。

 インドネシアから来た大学3年エギト・ハプサリさん(20)は「原爆被害のひどさを知り、核兵器をなくす重要性を感じた。この1週間でグローバルな視点を磨き、帰国後は平和構築のために行動したい」と意欲を見せていた。

 25日は、リーパー理事長が、近い将来、核兵器を持つ国が増え、使われる可能性が高まる危険性と、その対策について講演した。

 一行は同日午後、江田島市に移動。今回のワークショップを発案した、AICJ高(安佐南区)3年でユネスコ青少年平和大使の姜ヘンリーさん(18)=佐伯区=から、大使としての経験を聞いた。(二井理江)

<今後の主なスケジュール>

26日(月) ユニタールによるトレーニング(議論方法、問題解決への考え方など)
27日(火) 青少年平和大使のためのトレーニング(目的や事例発表など)
28日(水) プロジェクトの進め方とアクションプラン作成のためのワークショップ
29日(木) アクションプラン作成、途中経過の発表
30日(金) アクションプラン発表

(2012年3月26日朝刊掲載)

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