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「廃炉 確実に実行を」 島根原発1号機 中電説明会で住民要望

 中国電力は20、21日、島根原発1号機(松江市鹿島町)の具体的な廃炉工程を示した廃止措置計画の住民説明会を同市、境港市の計3カ所で開いた。

 20日夜に同町の鹿島文化ホールであった説明会には、住民約50人が参加。中電幹部は2029年度末までに1号機内の使用済み核燃料を敷地外に搬出し、45年度末までに廃炉作業を終えるとした計画の概要を説明した。

 質疑応答で住民は「長期にわたる作業では住民への情報公開が重要」「1号機の使用済み核燃料が確実に搬出されるか不安。文書で残してほしい」などと意見。中電側は「地元中の地元の鹿島町でまず説明会を開いた。今後も逐次説明していく」「今回の計画は、原子力規制委員会に提出する予定のまさに公文書だ」と応じた。

 同町の桑谷泰史さん(76)は「廃炉は確実にやってほしい。燃料も住民の分からないうちに処理されることがないようにしてほしい」と話した。

 21日に松江市西津田の市総合文化センタープラバホールであった説明会には、市民ら55人が集まった。会場からは「虚偽記録問題もあり、計画自体信用できない」「廃炉工程をもっと周知すべきだ」などの声が上がった。(秋吉正哉、西村萌)

(2016年5月22日朝刊掲載)

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