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オバマ氏5・27ヒロシマへ 平和公園厳戒態勢 警官 100人以上 巡回・検問

 オバマ米大統領の広島訪問が27日に迫り、広島市中区の平和記念公園と周辺が23日、厳戒態勢に入った。公園では100人以上の警察官が、巡回したり植え込みに不審物がないか確認したりした。公園の進入路では検問を開始。公共交通機関や周辺施設もコインロッカーを閉鎖するなど、テロ対策に乗り出している。

 同公園と周辺では広島県警のほか大阪府警、熊本県警の制服を着た警察官たちが警戒。植え込みに不審物がないか確認した。外国人観光客や修学旅行の小学生たちでにぎわう原爆ドーム前や原爆慰霊碑そば、原爆資料館入り口で周囲に目を光らせていた。

 また、側溝の鉄製のふたとふたの継ぎ目にシールを貼った。ふたを開けて爆発物が置かれるのを防ぐためのテロ対策だ。開けるとシールが剝がれて、状況がつかめるという。

 検問は、公園につながる元安橋や相生橋など4カ所で行い、警察官が不審車両の監視を強めた。公園内では10日にオバマ氏の広島訪問が決まって以降、24時間体制で警戒が続いており、22日には警察庁の金高雅仁長官が視察。広島県警の宮園司史本部長たち約20人と慰霊碑周辺などを巡った。

 テロ対策の強化は周辺施設などでも相次ぐ。紙屋町地下街シャレオでは24日から28日朝にかけてコインロッカーの使用を停止する。管理者が23日に告知の紙をロッカーに貼った。JR広島駅などでも22日から27日までロッカーの使用が停止されている。

 広島電鉄は、不審物を発見した際は乗務員に知らせるよう市中心部などのバスの車内に掲示した。広島バスも24日から同様の取り組みを始め、車内アナウンスでも呼び掛ける。

 市などは23日、当日の交通規制を知らせる看板(幅90センチ、高さ180センチ)を、公園周辺の幹線道路沿いなど16カ所に設置した。高速道路や主要な幹線道路などの規制について協力を呼び掛けている。

(2016年5月24日朝刊掲載)

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