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核廃絶求め特別声明 オバマ氏広島訪問 中国地方知事会 緊急提案し採択

 中国地方知事会は23日、松江市のホテルで知事会議を開いた。オバマ米大統領が27日に広島訪問するのに合わせ、「核兵器廃絶と世界恒久平和を求める特別声明」を採択した。

 声明は「核兵器が非人道的な兵器であることを経験した広島県を含む中国地方にとって、平和な国際社会の実現は大きな願い」と強調。「米大統領の広島訪問は全世界に勇気を与える歴史的な英断で、高く敬意を表する」とした上で、「世界の指導者たちが広島を訪問し、非人道性を確かめ、核兵器廃絶に向けた新たな一歩を踏み出すこと」などを求めた。

 特別声明を緊急提案した鳥取県の平井伸治知事は「オバマ大統領の訪問を機に、中国地方の5人が心を一つにして、核兵器廃絶を世界に向けて訴えてはどうか」と述べた。終了後の会見で、広島県の湯崎英彦知事は「声明を出せたことは大変ありがたく、意義深い。ホストとして大統領の訪問成功に向け、準備と努力をする」と語った。

 共同アピールでは、米軍機の飛行訓練について、騒音測定器の設置を進めるなど国の責任で実態把握するよう望むことで合意。人口減少の克服と地方創生の実現に向けた要望項目では、地域の実情に応じて交付金を柔軟に使えるよう求める。山陰自動車道や高規格道路などインフラの整備促進も採択した。(小林正明)

(2016年5月24日朝刊掲載)

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