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「人道主義 合致せず」 原爆投下に岸田外相

 岸田文雄外相は24日の記者会見で、広島、長崎への原爆投下について「国際法の思想的基盤である人道主義に合致しないという政府の考え方は、さまざまな場で説明してきた」と述べた。

 原爆投下を国際法違反とする主張への考えを問う質問に答えた。岸田氏は「原爆投下で多くの人命が失われ、人道上極めて遺憾な事態がもたらされた」と指摘した。

 菅義偉官房長官も会見で岸田氏と同様の見解を示し「核兵器のない世界の実現を目指し、国際社会の現実的かつ実践的な取り組みを積極的に主導していきたい」と強調した。

 政府は核兵器の「非人道性」を国際社会に訴えてきたが、4月に広島市で開いた外相会合でまとめた「広島宣言」には文言を盛り込めなかった経緯がある。

(2016年5月25日朝刊掲載)

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