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原爆ドーム破片 爆風語る 広島大生グループが南区で展示

 広島大の学生グループ「広島大学原爆瓦発送之会」は24日、原爆ドーム(旧県産業奨励館、広島市中区)の一部とみられる破片16点を集めた展示コーナーを南区の広島大医学部医学資料館に開設した。破片は被爆時に吹き飛ばされたとみられ、ドーム近くの元安川から引き揚げた。

 県産業奨励館のバルコニーの一部とみられる破片は重さ約300キロ。他の石材と接続する金具が熱で溶けた跡が分かる。玄関ホールの一角を借り、説明パネルも設置した。

 同大大学院生の嘉陽礼文(かよう・れぶん)さん(38)=西区=たちが2013~15年に元安川から引き揚げた。猛烈な爆風と熱線による原爆被害の大きさを知ってもらおうと常設展示を企画した。嘉陽さんは「これほど大きな破片が飛ばされた、原爆のすさまじさを想像するきっかけにしてほしい」と願っている。

 医学資料館は入場無料。午前10時~午後4時。日、祝日休館。同館Tel082(257)5099。(新谷枝里子)

(2016年5月25日朝刊掲載)

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