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震災がれき 広島県搬入 金子被団協が反対

 東日本大震災で発生したがれきの広域処理について、広島県被団協(金子一士理事長)は29日までに、現状のままでは受け入れに反対すると決めた。国の安全基準が不明確で、政府の説明が不十分であることなどを理由にしている。

 県被団協は、28日の定例役員会で反対を決定。大越和郎事務局長(71)は「国は受け入れに伴う放射線被害がないことを明確にしなければならない。安全基準の説明が不十分なまま地方に受け入れろ、というのはおかしい」と指摘する。

 もう一つの県被団協は団体として対応を協議していない。ただ、坪井直理事長(86)も「放射線の人体への影響は解明されていない。国は受け入れる際の不安を払拭(ふっしょく)しなければならない」と慎重な姿勢を示す。同被団協は今後、国の動向を踏まえた上で態度決定するかどうか判断する構えだ。(城戸収、田中美千子)

(2012年3月30日朝刊掲載)

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