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岩国基地で隊員激励 オバマ氏 同盟アピール 広島訪問

 オバマ米大統領は27日、広島訪問に先立ち岩国市の米海兵隊岩国基地で海兵隊員たちを激励した。同基地を強固な同盟の象徴とアピールし、日米同盟について「この地域や世界の安定に欠かせない、繁栄の基礎だ」と必要性を説いた。

 午後3時45分ごろ、オバマ氏は、キャロライン・ケネディ駐日米大使とともに大統領専用機のタラップを降り、同基地のロバート・ブシェー司令官や福田良彦市長の出迎えを受けた。

 日米両国の国旗が掲げられた格納庫で、海兵隊員や基地を共用する海上自衛隊員たち計約3千人を前にスピーチ。広島訪問は、平和と安全を追い求め核兵器が必要ない世界をつくる上で意義があるとし、「元敵対国が単にパートナーだけでなく、親友、最強の同盟国になれる」と述べた。

 さらに岩国基地を「日米の信頼と協力、友情の例」と表現。人道支援や災害救援での自衛隊との協力関係にも触れた。熊本地震の被災者が、支援物資を運んだ垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの女性パイロットに感謝し、誕生予定の子に同じ名前をつけたいと願うエピソードも披露した。

 オバマ氏はスピーチ後、隊員やその家族と握手。ヘリコプターに乗り換えて、広島へ向かった。

 米軍属による沖縄での女性遺棄事件に関わる発言はなかった。(野田華奈子)

(2016年5月28日朝刊掲載)

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