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人材育成や高校生会議… 平和へ38の行動計画 「青少年大使」が作成し発表

 国内外の高校・大学生が平和な世界の実現に向けて考える「青少年平和大使ワークショップ」は3月30日、国立江田島青少年交流の家(江田島市)で、38の具体的な行動計画を作成して閉会した。

 日本を含む16カ国・地域から参加した105人が、個人やグループで3日間かけて作った計画書をスクリーンに映して発表。高校生向けの平和番組の制作や、平和会議の開催など、地域の現状に基づいた行動案で、費用や効果、スケジュールなども盛り込んだ内容となっている。

 タイの高校2年ファティマ・カーンさん(16)はバンコクでの平和コンサート開催を提案。「プランの細かいシナリオを作る中で、自ら成長できた。帰国したらすぐ行動する」と意気込んでいた。

 ワークショップは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)バンコクオフィスと、国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所、広島平和文化センターの主催で24日に開会。原爆資料館(広島市中区)を見学し、被爆体験を聴いたほか、ユネスコやユニタールのスタッフによる外交や平和構築に関する講義などもあった。(二井理江)

<主な行動計画>

●計画                                            ●立案者の国・地域
ポル・ポト派大虐殺や広島原爆を通しての平和教育                    カンボジア
平和に関する写真や絵を載せた本を作って学校に配布                  日本、カナダ
ジョクジャカルタ青少年平和フェスティバルの開催                      インドネシア
1999年9月の大地震などによる孤児が希望、勇気を持てる動機付け         台湾
学校での教師による体罰をなくすキャンペーン                        パキスタン
高校生による平和会議の開催                                  日本
環境に関する国際写真コンテスト                                韓国、台湾
平和コンサート開催と映像作品の制作                             タイ
指導力のある人材育成                                      バングラデシュ
人権と平和についての知識の向上                               ウズベキスタン

(2012年4月2日朝刊掲載)

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