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北朝鮮ミサイル予告 PAC3輸送 海自艦が出港

 北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射実験とみられる「衛星打ち上げ」に備え、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を載せた海上自衛隊呉基地(呉市)所属の輸送艦おおすみが1日朝、呉基地を出港した。3日に配備先の宮古島(沖縄県)に到着する見通し。

 午前7時40分ごろ、乗組員らが輸送艦と岸壁を結ぶロープを外す作業を開始。海自隊員らに見送られ、呉基地を後にした。

 おおすみには、航空自衛隊白山分屯基地(三重県)から運ばれてきたPAC3の発射機やレーダーを搭載している。

 呉基地にはこの日、滋賀県の航空自衛隊饗庭野(あいばの)分屯基地から別のPAC3の車両約30台が到着。輸送艦くにさきに積み込んだ。2日朝、石垣島(沖縄県)に向けて出港する予定。(小林可奈)

首相らに抗議文 ピースリンク

 PAC3の配備など日本政府の対応に反対し、市民団体「ピースリンク広島・呉・岩国」は1日、野田佳彦首相と田中直紀防衛相宛ての抗議文を官邸にファクスした。

 「人工衛星をミサイル開発と決めつけた日本の軍拡と発動は北東アジアの平和形成に反する」と批判。「外交力ではなく、ミサイルで対応するのは戦争挑発行為」と政府の破壊措置命令の中止も求めている。

(2012年4月2日朝刊掲載)

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