×

ニュース

虚偽記録の機器 異常確認されず 島根原発で中電

 中国電力島根原発(松江市鹿島町)の低レベル放射性廃棄物の処理を巡る虚偽記録問題で、中電は31日、担当社員(当時)が正式な手続きで点検していなかった機器を詳しく調べたところ、異常が確認されなかったと明らかにした。中電は、不正があった時期に作製された廃棄物入りドラム缶約1100本の品質の確認作業を続ける。

 昨年6月末に発覚した虚偽記録問題では、廃棄物を固めるモルタル作製に使う計測器の点検発注を担当者がメールで済ませていた上、メーカーから微量を測ると数値がぶれるなどの異常があると指摘されたのに申告していなかった。

 だが、中電が同じメーカーに調査を依頼したところ、同様の異常が再現できなかったとの報告を、5月20日までに受けたという。

 この日の島根県議会総務委員会の視察で明らかにした。島根原発の北野立夫所長は「搬出先の日本原燃とも確認しながら、現状でデータを集めている」と説明した。

(2016年6月1日朝刊掲載)

年別アーカイブ