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核軍縮 現状や課題議論 広島で専門家セッション オバマ氏訪問を力に

 核軍縮に向けた世界の取り組みの現状と課題を専門家が議論する公開セッションが1日、広島市中区の広島国際会議場であった。国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所と中国新聞社が主催した。

 国連軍縮研究所や国連アジア太平洋平和軍縮センターなど6機関の研究員や職員たち6人が議論した。オバマ米大統領の5月27日の広島訪問について、日本軍縮学会の元会長でもある大阪女学院大の黒澤満教授は「被爆者と直接話して、心を動かされたはず。今後の行動に注目したい」と述べた。

 一方、ストックホルム国際平和研究所(スウェーデン)のタリク・ラウフ氏は「米国は依然、核兵器の近代化を進めている。ロシア、中国、インド、パキスタンも同様だ」と深刻な現状を強調した。

 世界の政治指導者や若者に核兵器の非人道性を伝える被爆地の役割についても意見交換し、約100人が聴講した。(久保友美恵)

(2016年6月2日朝刊掲載)

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