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広島女学院大が「栗原貞子記念平和文庫」を一般公開

■記者 山本祐司

 広島女学院大(広島市東区)は7日、図書館内に設けた「栗原貞子記念平和文庫」の一般公開を始めた。反核反戦を訴え続けた原爆詩人栗原貞子さん(1913-2005年)が所有していた、詩集や肉筆原稿など約5000点を収めている。

 栗原さんが編集した雑誌「中国文化」全18巻など貴重な資料がそろう。うち約4500点は閲覧ができる。代表作「生ましめんかな」の肉筆原稿はガラスケースに納めた。この日の記念式には長女の真理子さん(73)=安佐南区=や今田寛学長たち8人が出席した。

 今年7月、真理子さんが、女学院大に資料の寄贈を申し入れた。平和教育に熱心な大学で、市民が訪れやすい市内の住宅街にあることが決め手。大学はすぐに文庫を開設した。

 翌8月には新たに肉筆原稿102点が自宅で見つかり、文庫に保管した。現時点で既刊の詩集への掲載は確認されておらず、未発表作品の可能性もある。

 大学は資料分類が進んだことを受け、一般公開した。日曜日、祝日は休館。無料。

(2008年10月8日朝刊掲載)

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