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がれき受け入れ反対方針 広島県原水協 「健康影響に不安」

 広島県原水協は6日、東日本大震災で発生したがれきの広域処理で、県内へのがれき受け入れに反対する方針を固めた。放射性物質の拡散への不安や国の説明不足を理由に挙げている。

 広島市東区で開いた定例役員会で反対の立場を確認した。古田文和事務局長(64)は「国の安全基準は甘く、住民への健康影響に不安がある。考える時間を十分に与えず、国が地方に処理を押し付けるのもおかしい」と説明した。

 一方、県原水禁は対応を協議していない。今月下旬にある原水禁国民会議の全国総会を受けて検討する。佐古正明代表委員(51)は個人的な意見とした上で「住民不安を拭える処理法が確立されない限り認めがたい」と、受け入れに否定的な考えを示した。

 市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」も事務局レベルで「放射性物質の拡散を招くことがあってはならない」と反対の立場を確認。9日の運営委員会で会の見解を正式決定する。(田中美千子)

(2012年4月7日朝刊掲載)

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