×

ニュース

広島市観光客5年連続最多 15年 外国人1.5倍 102万人

 2015年に広島市を訪れた観光客は1199万7千人で、5年連続で過去最多を更新した。前年より34万5千人(3・0%)増。うち外国人観光客は約1・5倍と大幅増で初めて100万人を超え、全体を押し上げた。3日、市が公表した。(渡辺裕明)

 市観光政策部によると、内訳は一般1063万3千人(0・5%減)、修学旅行生33万5千人(9・8%増)、外国人102万9千人(56・6%増)。外国人は37万2千人増え、増加率は国内全体より9・5ポイント上回った。国・地域別では米国、オーストラリア、台湾の順で多く、中国、香港も増えた。

 市は外国人の増加について、原爆資料館(中区)が世界最大のインターネットの旅行サイトで高評価を得たことが要因の一つとみる。中国運輸局や広島県と連携した台湾、中国、フランスなどへの宣伝活動や、大型クルーズ船の寄港誘致なども挙げる。

 課題の宿泊客数は482万5千人(5・5%増)。全体の観光客に占める割合が初めて4割を超えた。観光消費額は2167億円(6・7%増)で、1人当たりでは1万8060円(3・6%増)だった。

 オバマ米大統領の広島訪問が実現し、原爆ドーム(中区)の世界遺産登録20年の観光キャンペーンなどが控えていることから、市は16年も観光客増を期待する。同部は「大統領の訪問効果を生かしたい。食のPRにも力を入れる」としている。

(2016年6月4日朝刊掲載)

年別アーカイブ