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再発防止「誓いの鐘」 点検不備・虚偽記録 島根原発で中電

 中国電力は3日、島根原発(松江市鹿島町)の点検不備問題を機に設けた「原子力安全文化の日」記念行事を同原発で開いた。昨年6月末には低レベル放射性廃棄物の処理を巡る虚偽記録問題も発覚。再発防止を誓った。

 清水希茂社長ら8人が、点検不備問題を記憶に残すため、島根原子力館前に設置しているモニュメント「誓いの鐘」を鳴らした。社員の意識向上へ初の取り組みとして20、30、40代の社員代表各1人も続いた。

 原発敷地内の管理棟では、清水社長が、協力会社や中継で結んだ中電本社を含む約620人に訓話。虚偽記録問題にも触れ「不正は二度と起こさせない。再発防止策の着実な実施を」と呼び掛けた。

 中電は2010年3月、島根1、2号機で多数の機器の点検漏れを公表。国に最終報告を提出した6月3日を原子力安全文化の日と定めている。だが、昨年6月末、放射性廃棄物を固めるため、モルタルに加える水の流量計などの点検を担当社員(当時)が怠り、記録を偽造したことが発覚した。(秋吉正哉)

(2016年6月4日朝刊掲載)

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