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内部被曝測定器を増強 中電 移動式、島根原発に

 中国電力は本年度、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の放射線監視(モニタリング)態勢を強化する。原発敷地内で作業員の被曝(ひばく)が相次いだ福島第1原発事故を受け、全身の内部被曝線量を測定するホールボディーカウンターなどを導入。素早い被害状況の把握と安全確保を目指す。

 ホールボディーカウンターは、既存の固定式(3台)と異なる移動式を1台導入する。津波や地震の発生に伴う原子炉損傷など放射線量の上昇が懸念される際、機動的に作業員の線量を測る。国内メーカーによると、価格は1億円前後という。

 大気中の放射線量を測定するモニタリングポストも、携帯型3台を新たに購入する。既存の3台(高さ140センチ、幅60センチ、奥行き80センチ)と同程度の大きさを想定。線量の上昇が見込まれる際に原子炉建屋や敷地内で使う。

 いずれも受注生産のため、導入は夏以降になる見込み。中電は「万が一の事態に備えることが重要。使用方法の研修も徹底する」としている。(樋口浩二)

(2012年4月7日朝刊掲載)

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