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福山工高生が証言取材 被爆前後のCG作成中 広島城周辺

 被爆前後の広島城(広島市中区)周辺のコンピューターグラフィックス(CG)化に取り組んでいる福山工業高(福山市)の生徒7人が4日、現地で被爆者の証言を聞いた。CGに登場する建物の細部や人の動きに反映させる。

 本丸の一角に残る中国軍管区司令部の防空作戦室跡を訪ねた。空襲・警戒警報の伝達業務に動員され、広島壊滅の第一報を伝えたとされる岡ヨシエさん(85)=中区=と面会。窓に白い金属製の扉があったことなど、当時の室内の様子を詳しく聞き取った。

 また岡さんに業務の動きを再現してもらい、データを収集した。CGに出てくる人の動きの参考にし、より臨場感のある映像にする。

 CGは7月中に完成させ、他校も含め平和学習などで利用してもらう。3年浅田鉄朗さん(17)は「資料もない軍関係のことが分かる貴重な証言だった。平和への思いを次世代に伝えられる作品に仕上げたい」と意気込んでいた。(堀晋也)

(2016年6月5日朝刊掲載)

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