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2016参院選やまぐち 「追い風」「影響はない」 沖縄県議選で知事派過半数 立候補予定3氏の反応

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する候補者が過半数を維持した沖縄県議選から一夜明けた6日、参院選山口選挙区(改選数1)の立候補予定者の評価は割れた。米海兵隊岩国基地(岩国市)を抱え、基地問題が一つの争点となる同選挙区に、沖縄の民意はどう影響するのか。

 「沖縄県民は、自民党の政治に厳しい審判を下した。米軍は日本を守るものではなく、安全保障関連法も米国の覇権のための法律だ」。無所属新人で元山口大副学長の纐纈(こうけつ)厚氏(65)は6日、山陽小野田市のJR厚狭駅近くで訴えた。

 定数48の沖縄県議選では、共産党や社民党など翁長(おなが)雄志(たけし)知事の支持派が過半数の計27議席を獲得。自民党や公明党などの非支持派は計21議席となった。

 纐纈氏は、民進、共産、社民の野党3党の推薦を受ける。「沖縄の民意が直ちに全国へ波及するわけではないが、追い風となる期待感はある」。岩国基地の機能強化反対や日米地位協定の抜本改定を主張する。

 公明党が推薦する自民党現職で国土交通政務官の江島潔氏(59)はこの日、山口市で会合に出席。「女性遺棄事件や酒酔い交通事故があり、有権者の厳しい意見が反映された」と振り返った。自身の選挙戦への影響については「沖縄と山口は別だ」と否定した。

 安保関連法の施行やオバマ米大統領の広島訪問などで、日米同盟の強化を強調。「日米が一緒になって、地域の平和と安全を守る。安倍政権のこの基本方針を有権者に理解してもらえるよう訴える」

 諸派の幸福実現党新人で党県本部副代表の河井美和子氏(53)は「山口選挙区への影響はない」と分析。国防の強化、岩国基地の機能強化を訴えるとする。(村田拓也、佐藤正明、川村奈菜)

(2016年6月7日朝刊掲載)

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