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　鳥取県の平井伸治知事は１１日、中国電力島根原子力発電所（松江市）の再稼働について、隣接する鳥取県の意見を政策判断に反映するよう経済産業省に要請した。牧野聖修副大臣は「（原発が立地する）島根県と一体として受け止めたい」と一定の理解を示した。

　平井知事が経産省を訪問。意見の反映に加え、老朽化が指摘される島根原発１号機の安全性の抜本的な見直しや防災対策への支援などを求めた要望書を牧野副大臣に手渡した。

　平井知事は「鳥取は島根と共同歩調を取っており、同様の配慮をいただきたい。（再稼働は）周辺地域の意見を踏まえ慎重に判断してほしい」と強調。牧野副大臣は「県境はあっても生活や文化は一緒だ」と述べ、枝野幸男経産相に県の意向を伝えるとした。

　平井知事は要望後、「周辺地域への配慮の可能性について言及があった」と評価。ただ、国が定めた再稼働の新たな安全基準は「疑問点もある」と懸念を示し、島根原発の再稼働の判断に際しては、鳥取県が設置している専門家組織による独自の分析などを行う方針も示した。（山本洋子）

（２０１２年４月１２日朝刊掲載）