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　米海兵隊岩国基地（岩国市）の滑走路沖合移設をめぐり、基地周辺住民が山口県に公有水面埋め立て承認処分の取り消しなどを求めた訴訟は１１日、山口地裁で結審した。判決は６月６日の予定。

　訴状によると、原告は、県が１９９６年に埋め立てを認めた前提は墜落事故回避と騒音の軽減だったと指摘。にもかかわらず２００６年の日米両政府による在日米軍再編最終報告で合意された米海軍厚木基地（神奈川県綾瀬市など）からの空母艦載機の岩国移転で、艦載機が岩国基地の滑走路を利用するのは当初の目的を逸脱していると主張している。

　県は「埋め立て承認は適法であり、原告の訴えに利益はない」と棄却を主張している。（三浦充博）

（２０１２年４月１２日朝刊掲載）