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広島の外国人観光客最多 15年 県まとめ 166万人に大幅増

 広島県を2015年に訪れた外国人観光客は166万1千人で、初めて100万人を超えた14年から、さらに61万4千人(58・6%)の大幅増となったことが17日、県のまとめで分かった。被爆70年の節目に広島市を訪れる欧米人が増えたほか、堅調な廿日市市の宮島人気やクルーズ船のアジア客増加が押し上げ、伸び率も過去最高となった。(樋口浩二)

 世界遺産の原爆ドームと厳島神社がある広島、廿日市両市に、瀬戸内しまなみ海道がある尾道市を加えた3市を147万8千人が訪れ、約9割の観光客が集中している。円安の影響やビザ発給要件緩和で全国的にも訪日客が増える中、全国の伸び率(47・1%)を上回った。県観光課は「世界遺産の集客力の高さが浮き彫りになった。他地域も含めた周遊へ知恵を絞りたい」としている。

 県内全23市町の集計値を県がまとめた。市町別の最多は広島市の102万9千人(前年比56・6%増)。廿日市市は23万5千人(57・7%増)、尾道市は21万4千人(62・1%増)だった。

 国・地域別のトップは米国の23万人(26・4%増)。台湾17万人(58・9%増)▽オーストラリア14万1千人(23・7%増)▽中国10万5千人(81・0%増)▽フランス9万人(38・5%増)―と続く。

 一方、国内を含む総観光客数は前年比437万人(7・1%)増の6618万人。4年続けて過去最多を更新した。県観光課は「中国やまなみ街道と東広島呉道路の全通、国の地方創生に伴うふるさと旅行券事業の効果が出た」とみている。

(2016年6月18日朝刊掲載)

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