×

ニュース

広島・福島・チェルノ舞台に小説

 歌人で中国歌壇選者の道浦母都子(もとこ)さん=写真=が、広島、福島、チェルノブイリを舞台とする連載小説「光の河」を女性向けの月刊誌「パンプキン」(潮出版社)でスタートさせた。団塊世代の男女の恋愛を通して、核の脅威にさらされた現代に生きる苦悩と希望を描く。

 第1回は発売中の4月号に掲載。主人公である団塊世代の女性作家が広島市を訪れ、大学の同級生だった被爆2世の男性と再会するシーンから始まる。

 毎月掲載で、連載は2年間の予定。道浦さんは1976年から約4年間、廿日市市と広島市南区に居住。95年にはテレビ番組でチェルノブイリを取材した。新連載は実体験に基づいた半自伝的な内容となる。

 道浦さんの小説には2007年刊行の「花降り」があり、「光の河」は2作目。「3・11が起きて執筆を決意した。広島とチェルノブイリの体験を、私の目線から作品にして伝えたい。女性をはじめ多くの人に読んでもらえたら」と期待していた。(西村文)

(2012年4月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ