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原爆焼 広島にもあった 爆心地の土混ぜ製作 安佐南区の手島さんが保管 沼田公民館で30日まで展示

 広島市の原爆の爆心地近くの土を混ぜて福山神辺町の団体が作った陶器「原爆焼」が、広島市安佐南区の沼田公民館で展示されている。自宅に保管していた同区伴東の手島秀昭さん(73)が貸し出した。30日まで。

 高さ6センチ、直径9センチの茶わん。側面に原爆焼の文字が刻まれている。1985年に亡くなった祖母から譲り受けた。約60年前に手に入れたという。箱のふたには「贈 農地委員会 広島県協議会」とある。別の原爆焼が福山市で見つかったことを伝える報道を知り、実物を見てもらおうと展示を提案した。

 原爆資料館によると、原爆焼は「広島原爆記念会」が50年ごろ、売り上げの一部を広島市の復興資金などに充てる目的で作ったとみられる。手島さんは「復興と平和を願って作った当時の人の思いを感じ取ってほしい」と話している。沼田公民館は火曜休館。(柳本真宏)

(2016年6月22日朝刊掲載)

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