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原爆資料館 入館者2年連続減

 広島平和文化センターは18日、原爆資料館(中区)の2011年度の入館者数を発表した。121万3702人で、10年度比11万6140人(8・7%)減。2年連続で減少した。東日本大震災、福島第1原発事故を受け、外国人がほぼ半減したのが主な要因。一方で修学旅行生は2年ぶりに増加へ転じた。

 外国人は9万6510人。過去最多を記録した10年度の18万1847人から8万5337人(46・9%)減と大きく落ち込んだ。

 修学旅行など団体の小中高校生は32万7610人で、1万9060人(6・2%)増。地方ブロック別の増加率は中部地方が37・0%と最も高く、関東地方14・9%、近畿地方10・5%と続いた。大震災で旅行先を関東、東北方面から変更する学校が相次いだことが影響したとみられる。

 原爆資料館は1955年に開館し、入館者のピークは91年度の159万3280人。前田耕一郎館長は「本年度は外国人も復調傾向にある。インターネットなどで発信を強め、来館者を増やしたい」と話している。

 同じく平和記念公園(中区)内にあり、8月に開館10周年を迎える国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の11年度の入館者数は19万75人。10年度から2万5064人(11・7%)減り、02年度の開館以来、最低となった。(田中美千子)

(2012年4月19日朝刊掲載)

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