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「黒い雨」地域拡大 広島県と2市3町に働き掛けを要請

 広島県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会(高野正明会長)は20日、広島市など2市3町と県に対し、国が援護対象とする指定地域の拡大に向け、国への働き掛けを強めるよう文書で要請した。

 広島市役所には高野会長たち7人が訪問。「厚生労働省の有識者検討会は調査を尽くさず、拙速に結論を出そうとしている」と訴えた。市原爆被害対策部の大杉薫調査課長は「検討会が今後まとめる報告書を見た上で対応を考える」と答えた。

 広島市と周辺の2市5町、県は2010年、指定地域拡大を国に要望。協議会は20日、広島市と県のほか、要望書に名を連ねた廿日市市、坂、海田、府中の3町にも要請。安芸高田市と安芸太田、北広島の両町には17日に申し入れた。

 協議会は、指定地域見直しをめぐる厚労省の有識者検討会の議論が大詰めを迎えたのを受け、緊急要請を決めた。

(2012年4月21日朝刊掲載)

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