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オバマ氏訪問の写真公開 原爆資料館 来月31日まで 広島

 原爆資料館(広島市中区)は30日、オバマ米大統領が5月27日に同館を訪れた時の様子を伝える写真パネルを初めて公開した。芳名録への記帳と、そのそばに自作の折り鶴を置いた場面の2カット。本館の見学ルート終盤にある芳名録と折り鶴の特設コーナーで8月31日まで展示する。

 東館1階で芳名録に筆を走らせる日米両首脳を正面から捉えた1枚と、神妙な表情のオバマ氏が芳名録に載せた2羽の折り鶴に、左右それぞれの手を添えた1枚。いずれも外務省から提供された。

 オバマ氏は資料館に10分間滞在したが、館内での様子は外部に公開されなかった。訪問の意義や平和について考えてもらおうと同館が写真展示を企画。市が撮影した原爆慰霊碑前での演説と、傍聴した被爆者と対面した様子の2カットも飾る。

 資料館によると、オバマ氏訪問後1カ月間の入館者は約10万9千人で前年同期の1・5倍。この日、オバマ氏の訪問をきっかけに約40年ぶりに同館を訪れたという佐伯区の永野君江さん(80)は「オバマさんが被爆地に来たのだと実感した。核兵器廃絶への機運が広がれば」と話した。(有岡英俊)

(2016年7月1日朝刊掲載)

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