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社説・コラム

参院選10代の1票 福山平成大2年・箱田麻実さん=福山市 憲法9条 守る政治を

 被爆2世たちでつくる福山市原爆被害者友の会の活動に協力する若者「ピース・メイト(平和の仲間)」の一員。会が8月6日に開く慰霊祭で司会を務める。

 重責を感じるが、被爆者が高齢化し、若者が核兵器廃絶の役割を受け継がないといけない時代になったということ。若者の平和活動がもっと当たり前になってほしい。

 看護学部の2年生で、保健医療の向上を目指し、アジア各国の医学生と交流する学生団体に参加している。活動を通じ、経済格差が健康にもたらす影響を学んだ。生きることに精いっぱいだと精神的に余裕がなくなる。どう住みやすくするかが政治の仕事。格差是正の政策を求めたい。

 ただ、いざ選挙が身に迫ると、もっと勉強しておけばよかったと後悔した。政治は話題にしづらく、堅苦しいイメージもある。小、中学生のうちから主権者教育をし、政治の議論をしやすい風土をつくることが必要だ。

 高校生の頃から、核兵器廃絶の署名活動に参加してきた。被爆者や東日本大震災の被災者との交流を通じ、大切な人や暮らしを失う苦しみを知った。

 政治は命が焦点にならないと怖い。憲法9条改正には反対。戦争体験者の思いを忘れてはいけない。国民の力で改正は防げると思う。自分よりもっと若い人に、戦争の悲惨さを伝えていきたい。(高本友子)=おわり

はこだ・まみ
 1996年8月7日生まれ。福山市出身。夢は母と同じ看護師になること。22の国と地域が加盟するアジア医学生連絡協議会日本支部の役員を務める。6月27日から7月5日までフィリピンのマニラ市に滞在し、公衆衛生と健康被害をテーマに医学生と会議する。

(2016年7月1日朝刊掲載)

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