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原爆文献名を多言語検索 呉のグループ 無料サイトを開設

 外国語で出版された原爆関連の文献を研究している呉市のグループ「リンガヒロシマ」が1日、書籍名や論文タイトルを検索できる多言語対応の無料ウェブサイトを開いた。海外の人に広島と長崎への原爆投下に関心を持ってもらう狙い。

 現時点では日英ロ中など7言語計275点の文献をデータベース化。日本被団協が刊行した写真集や、「ヒロシマ日記」をつづった蜂谷道彦医師の医術論文など。タイトルや著者名、出版地など5項目から選んで検索語を入力すると、該当の文献がリストアップされる。いずれも本文はない。

 グループは2014年4月、広島国際大元教授で英語教育学が専門の中村朋子代表(69)らを中心に発足。被爆の実態を世界へ伝えるため、読者の母国語で書かれた本を紹介する必要があると考え、調査を始めた。インターネットの図書検索などで68言語計2274点を確認したという。

 本年度内に残る約2千冊を対象に加え、対応言語を増やす。文献の概略も紹介する。中村代表は「オバマ米大統領の訪問で世界の目が広島に向けられている。外国人が母国語で原爆の文献を読み、核兵器廃絶への思いが広がれば」と話す。URLはhttp://www.linguahiroshima.com/(有岡英俊)

(2016年7月2日朝刊掲載)

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