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広島県被団協の2役員、米国での被爆証言に手応え

■記者 水川恭輔

 県被団協(金子一士理事長)が米国に派遣し、オレゴン、カリフォルニア両州の4都市で被爆体験を証言した矢野美耶古(みやこ)副理事長(77)=広島市西区=ら役員2人が14日、同市役所で記者会見。「原爆投下の認識が肯定から否定へと変わりつつあるのでは」と手応えを語った。

 平和団体の会議や大学、高校などで7回にわたり、計2000人に核兵器廃絶を訴えた。米国での証言は2年ぶりとなった矢野さんは「前より原爆投下を肯定する意見や質問が減った。熱心に聞く若者の姿も印象的だった」と振り返った。

 嘉屋重順子常任理事(69)=西区=は、原爆で姉2人を亡くした体験を語った。証言で訪れたカリフォルニア大の理事長に「安全な核兵器の開発をしている」と反論されたことも紹介し、「核兵器の非人道性をもっと伝えなければ」と強調していた。

(2008年10月15日朝刊掲載)

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