×

社説・コラム

ピープル 旧大田小同窓会の世話役の土屋義人さん 動乱の時代を生き抜いた絆 広島

 「みんな10歳の時に終戦を迎えた。集まると戦争中の体験が話題の中心になります」と話すのは、旧大田小同窓会の世話役の土屋義人さん(80)=世羅町本郷。6月下旬に同小の同窓会を町内で開いた。

 同級生は105人。同窓会には町内から14人の参加があった。「防空頭巾をかぶって通学し、ドングリを集めては学校で粉にして食料の足しにしていた」と振り返る。松やにがガム代わりだったことや、防空壕(ごう)を掘る手伝いをした経験などを懐かしく語り合った。

 2、3年に1度は集まる。「動乱の時代を生き抜いてきたからこそ絆は深い。足腰が不自由な人も参加してくれる。できる限り続けたい」(与倉康広)

(2016年7月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ