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最後の活動 被爆証言 解散決定の府中市被害者の会 広島

 府中市原爆被害者の会メンバーが7日夜、同市府川町の市文化センターで被爆体験の証言活動をした。同会は6月の総会で解散を決めており、この日が最後の活動となった。

 証言に立ったのは、1945年8月6日に広島市南区の金輪島で被爆した加茂一三さん(89)=府中市栗柄町。当時18歳だった加茂さんは、トタンにくるまれ死んでいた子どもや穴に遺体を山積みにして燃やす光景を目撃。「生き地獄だった。平和は意識して行動しないと実現できない」と訴えた。

 同会は1954年の発足。会員の高齢化が進み、活動が困難になった。石津高弘副会長(81)は「今後は個々の立場で証言などを続けたい」と話している。(筒井晴信)

(2016年7月9日朝刊掲載)

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