×

ニュース

オスプレイ 「飛来の可能性高い」 岩国住民、引き続き警戒

 米政府が垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを本州への先行駐機なしに米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備する方針を打ち出したことで、米海兵隊岩国基地への先行駐機案は遠のいた格好だ。しかし、岩国市の市民団体は「先行駐機はなくても飛来の可能性は高い」として警戒を強めている。

 岩国への空母艦載機移転に反対する「住民投票を力にする会」の吉岡光則代表は「普天間に配備されているCH46中型輸送ヘリコプターも、頻繁に岩国へ飛来している。オスプレイも同様に運用するだろう」とみる。

 基地監視団体リムピース共同代表の田村順玄・岩国市議も「日本のどこかに配備されれば、間違いなく岩国にも飛来する」と安心していない。

岩国NLP回避を要請 予備施設指定で広島県や広島市

 米軍が空母艦載機の夜間離着陸訓練(NLP)の予備施設に岩国市の米海兵隊岩国基地を指定したことを受け、広島県と広島、廿日市両市は24日、岩国基地で訓練しないよう求める要請文をジョン・ルース駐日米大使と岩国基地に送った。

 要請文は「騒音や事故の発生など、市民生活への影響が懸念される。容認できない」などと抗議。予定通り硫黄島(東京都)でNLPを完了させるように求めた。玄葉光一郎外相と田中直紀防衛相宛ての要請書も送った。

 市民団体「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県西部住民の会」も同日、オバマ米大統領宛ての抗議文を送付。湯崎英彦知事と松井一実広島市長にも、岩国基地でのNLP回避を訴える要請文を送った。

(2012年4月25日朝刊掲載)

年別アーカイブ