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平和公園の樹木紹介マップ改訂 広島の恵美さん 由来判明分を追加

 平和記念公園(広島市中区)や原爆資料館(同)を案内するピースボランティアで、元高校生物教諭の恵美勇作さん(73)=写真・広島県熊野町=が、公園内の寄贈樹や被爆樹木をまとめたマップ(A4判)の改訂版を作った。45年前に東京の被爆者団体「東友会」会員らが植えたイチョウをはじめ新たに由来が分かった樹木などを追加。別途、解説文も初めて作成した。

 「市民の役に立ちたい」と思い、被爆樹木の地図を初めて作ったのは2013年。公園内の樹木を約2年がかりで調べた。その後もこつこつと調査を継続。改訂版には、東友会会員らが原爆供養塔近くに植樹したイチョウ、国内外から寄せられた原爆ドーム近くのバラをはじめ、由来を調べるなどした11カ所を加え、計41カ所の樹木の種類や位置を紹介している。原爆の子の像そばのバラ園にあるバラの品種も記している。

 解説文はA4判で6枚。植樹の年月、核兵器廃絶や友好親善といった樹木に込められた思いをまとめた。「心を込めて植えられた樹木の現状を記録に残したかった。平和について考えるきっかけにしてほしい」と話している。

 マップは、拡大サイズのA3判も作った。解説文と一緒に広島市立中央図書館や原爆資料館に寄贈する。(増田咲子)

(2016年7月12日朝刊掲載)

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